マンガ【推しの子】の主人公である星野アクアと、双子の妹ルビー。
この二人の父親が誰であるかは、長い間ベールに包まれてきました。しかし物語が進むにつれて、ある人物が父親ではないかと囁かれるようになります。それがカミキヒカルです。
彼については謎が多く、これまでに明かされている部分もごくわずか。今回はそんな謎多き人物、カミキヒカルについて迫っていきます。
カミキヒカルのプロフィール
カミキヒカルが本格的に登場したのは、単行本11巻109話。しかし実は8巻72話でアイのお墓参りをしたルビーが彼とすれ違っているのです。
ここでは現時点で明かされている彼のプロフィールなどをご紹介します。
年齢や職業など
- 名前 カミキヒカル(カミキは漢字では神木)
- 年齢 30歳前後
- 身長 178cm
- 出身地 神奈川県
- 誕生日 7月27日
- 職業 神木プロダクション代表取締役
これまでの経緯
カミキヒカルは10〜16歳の頃まで劇団ララライに役者として所属、その後劇団を退団しています。
しばらくの間の活動状況は不明ですが、弱冠25歳にして独立。神木プロダクションを立ち上げました。
劇団ララライ時代のカミキは屈指の演技派で、今も劇団内で伝説となっています。またOBとして事あるごとに劇団に花を送ったりと、何かとその存在が見え隠れしています。
若くして芸能プロダクションを立ち上げている様子から、演技だけでなく頭も相当切れる人物のようです。
アニメでの声優は?
カミキヒカルの声優は現在のところ明かされていません。アクアと容姿が酷似していることから、アクアと同じ声優さんになるのでは?という声もあります。
カミキは子役時代の描写もあるので、こちらの声優さんも気になるところですね。
カミキヒカルとアクア・ルビーとの関係
単行本8巻72話で登場したサングラスに帽子の怪しい男。
ルビーとすれ違った際に呟いたのが「星野ルビー、美人に育ったね。流石君と僕の子だ」という言葉でした。
彼は後にカミキヒカルであると判明しますが、この男こそがアクア・ルビーの父親であり、物語の黒幕ではないかといわれています。
彼は本当にアクアたちの父親なのでしょうか。探っていきます。
姫川大輝とアクア
自分達の父親=アイを殺害した犯人だと信じるアクアは、幼い頃からずっと父親を探し続けてきました。
高校生になった彼は、やがて一人の人物に辿り着きます。それが上原清十郎という、売れない役者。
上原は現在劇団ララライの看板役者である、姫川大輝の父親でした。
密かにDNA鑑定を行っていたアクアは、姫川に「俺と姫川さん、父親が同じなんですよ」と迫ります。姫川も思う節があったようで、あっさりと認知。
さらに姫川は上原について、才能あるタレントを引っかけ回すという女癖の悪さがあったこと、15年前に妻ともども心中していることを明かします。
父親がすでに他界していることを知り、目的を失ったアクアの復讐劇は一度幕を下ろしました。
11歳で姫川愛梨を妊娠させる?
一方でアクアからことの顛末を聞いた黒川あかねは、ある抜け穴に気付きます。
それは「姫川大輝が上原清十郎の子どもではないかもしれない」ということ。
DNA鑑定の結果、アクアと姫川が異母兄弟であることが確定しました。しかし、両者が上原と親子関係にあるかまでは断定できていなかったのです。
あかねはアクアの真の父親を探るべく、独自に調査を行います。
そして『カミキヒカルがアクア・ルビーの父親である』という結論に辿り着くのです。
仮にカミキがアクアたちの父親であるとするならば、カミキが15歳のときの子どもであることになります。
さらに逆算すると姫川は11歳のときの…という計算になり、あかねも「凄い話ね」とポツリ。
11歳にして人妻と関係を持ち、さらに子どもを托卵させるという発想はまさに「凄い話」ですね。
アクアとルビーの父親である可能性
実はあかねは96話の新人俳優賞授賞式で、一度カミキヒカルを見かけています。そこで彼女が一瞬アクアと見間違えるほど、彼とアクアの容姿は非常によく似ています。
実際その後あかねが発見したカミキの役者時代の映像を見ると、そこに映っているのは容姿だけでなく、演技もアクアそっくりの彼の姿。
109話で素顔がはっきりと現れたときにはアクア・ルビーと同じく目に星が描かれていました。
このことから、彼はアクアたちと何かしらの血縁関係があるものと思われます。
また、後にアクアは苺プロの元社長である斉藤壱護から、時系列的に上原がアイを殺害することはありえないと断言されます。
上原が妻・姫川愛梨と心中したのが15年前。
アイが殺害されたのが12年前なので、そもそも上原に犯行は不可能だったのです。
上原が父親である確率が0になったことで、カミキこそが真の父親である可能性が一気に高まりました。
カミキヒカルは転生者?
11歳で姫川愛梨を、15歳でアイを妊娠させた可能性があることから、カミキヒカルは転生者ではないかとの考察があります。
確かに何かしらの目的がないと、普通の人間には考えつかない行為です。
他にどういったところが転生者であるといわれるのでしょうか?探っていきます。
両目に星がある
これまでのところ、目に星が描かれているのは以下の4名です。
- 星野アイ(両目に白い星)
- 星野アクア・ルビー(白い星が片目ずつ)
- 星野アイをトレースしたときの黒川あかね(両目に白い星)
- 片寄ゆら(片目に白い星)
それぞれの目の星が何を示すかは、今のところはっきりしていません。
しかし『白い星の目=強いカリスマ性を表す、黒い星の目=強い復讐心を表す』のではないかという説が有力です。
事実、後にアクアやルビーが復讐を決意した際には瞳に黒い星が描かれています。
カミキヒカルについても、登場時から両目に黒い星が浮かんでいました。
その様子から彼には何かしらの過去の記憶があって、復讐のために動いているのではないかといわれています。
血縁関係だけでなく、同じく復讐者としての可能性もあるようです。
謎の少女の存在
8巻79話で新曲のMVの撮影のため、宮崎県の高千穂にきた新生B小町一行と黒川あかね。
久しぶりに自分が生まれた病院を訪ねたルビーが出会ったのは、一人の謎の少女でした。
彼女はルビーに16年前アイが出産した日、病院の周りをうろつく怪しい人物が二人いたことを告げます。
一人は大学生くらいの男、もう一人は中学生くらいの男の子。
少女は前者の正体(リョースケ)は教えましたが、後者については「それを捜すのがあなたの役目じゃない?」と、ルビーに捜すように促します。
この少女が誰であるかは未だに謎のままですが、神様や転生に関わる発言をしているあたり、今後のストーリーを導く重要な存在であることは間違いなさそうです。
カミキヒカルはアイを殺害した犯人なのか
アイを直接殺害したのは当時アイの熱狂的ファンで、ストーカーだったリョースケです。
しかしリョースケ一人でアイの住所を特定することは難しく、陰で唆した人物がいたのではないかといわれています。
その人物とはカミキヒカルなのか?解説していきます。
アイとカミキヒカルの関係
アイとカミキヒカルが出会ったきっかけは、劇団ララライのワークショップでした。
当時田舎から出てきたばかりで、やる気もなく冴えない少女だったアイ。
彼女は鏑木Pの計らいでワークショップに参加し、そこで1つ年下のカミキと出会います。
彼と出会ってからのアイはどんどん変わっていきます。身なりや食事に気を使うようになり、その目には輝く白い星が宿るまでに成長していきました。
作中ではアイとカミキが付き合っていた描写はありませんが、かなり親しい関係であり、彼女がアイドルとして覚醒する要因となったことは確かであるといえます。
アイが出産した当時病院にいた?
謎の少女が存在を仄めかした、アイが出産した当日に病院で目撃された中学生くらいの男の子。
その子がカミキヒカルである可能性は非常に高いです。
アイが妊娠した当時、15歳だったカミキ。中学生=カミキであったとしても不思議ではありません。
極秘入院だったアイがカミキにこっそりと居場所を教え、さらに彼がリョースケに情報を漏らしたとも考えられます。
だとしたら以前からリョースケを使った、何かしらの計画を立てていたのかもしれません。
女優・片寄ゆらを殺害
カミキヒカルは109話で女優・片寄ゆらを山での転落事故に見せかけて殺害しています。
ゆらと食事をして愚痴を聞いていた時のカミキは髪を上げ、柔和な表情を浮かべた好青年として描かれていました。ゆらも彼を「ミキさん」と呼び、信頼していることが伺えます。
しかし瀕死のゆらを見下ろしたときの彼の表情は一変。髪をおろし、両目に黒い星を宿した彼の表情は冷酷なサイコパスそのものでした。そして彼はいいます。
「僕のせいでこんなにも才能に溢れ、誰からも愛され価値のある女優が、僕のせいで命を失う」
「価値ある君の命を奪ってしまった僕の命に重みを感じる」
『白い星が目に現れる=才能が開花する』ことを示すのだとしたら、その星を宿した人物を殺害することが彼の喜びとなるのでしょうか。
その快楽を得るためだけに殺人を犯しているとすれば、カミキは非常に恐ろしい人物ですね。
仮にそうならば、彼がアイを殺害した真犯人である説も納得がいきます。
カリスマ性溢れるアイを殺すことで、自分の命により価値を見出したかった可能性があるからです。
また、黒川あかねも危ない立ち位置にいるといえます。
彼女は「今ガチ」でアイの思考をトレースした際に、両目に白い星が現れていました。そして今アクアの父親がカミキではないかと、真相に迫りつつあります。
彼女には何とかカミキの毒牙から逃げ切ってほしいものです。
カミキヒカルについての考察 まとめ
【推しの子】では序盤からアクアが「自分たちの父親こそがアイを殺害した真犯人である」とし、その人物を追うことが物語の主軸となってきました。
真相を追うアクアはカミキヒカルという人物に辿り着き、彼に復讐することを誓います。
カミキは劇団ララライのOBであり、過去にアイとも関係があったことがわかっています。また非常に冷酷なサイコパスであり、才能ある役者を殺害することに喜びを感じている節があります。
しかしまだまだ謎が多く、これから明かされていくことが期待されます。
果たして彼は本当にアクア・ルビーの父親なのか。これからどんな動きをするのか、謎の少女との関係はどうなっていくのか。物語から目が離せそうにありません!