赤坂アカと横槍メンゴのタッグが送るマンガ【推しの子】。集英社『週刊ヤングジャンプ』とWebアプリ『少年ジャンプ+』にて連載中で、アニメ化もされ今大注目の作品です。
『有馬かな』は元・天才子役にしてアイドルユニット、新生『B小町』のセンター。
この記事ではそんな『有馬かな』が「重曹ちゃん」と呼ばれる理由や、声優、彼女が「あーくん」と呼ぶ人物とは誰なのかを追っていきます。
【推しの子】有馬かなのプロフィール
有馬かなは星野アクアやルビーと同じ、陽東高校に通う高校生です。
性格は面倒くさくて捻くれていると称される彼女ですが、仕事に対しては非常に努力家で毎朝の走り込みや発声は欠かさないほど。
そんなかなのプロフィールを紹介します。
有馬かなの年齢・職業
有馬かなの年齢は黒川あかねと同じく17歳。
細々とフリーランスの役者をしていましたが、アクアのゴリ押しによって苺プロダクションに入ります。
そこでルビーと共にアイドルユニット・新生B小町を立ち上げ、アイドルとして活動していくことになるのです。
有馬かなの性格
面倒くさくて捻くれ者で努力家、そして負けず嫌いで押しに弱いのが有馬かなです。
幼い頃のかなは天才子役として周りからもてはやされてきました。
しかし成長すると共に子役としての仕事は激減。ピークを過ぎた彼女に、世間の需要はありませんでした。
かなの自虐的な物言いは、そのときの辛い思い出が強烈なコンプレックスとなっているためです。
それでも役者への道を諦めず、細々ながらも活動していたかなに声をかけた人物がいます。
それが星野アクア。
新生B小町のメンバーを募集していたアクアは、子役時代以来の再会となったかなを苺プロに誘います。
初めは断固として加入を断っていたかなですが、アクアに「そこらのアイドルよりずっと可愛い」と押し切られ、結果としてアイドルをやることに。
さらに面倒見のいいかなは、絶対にやらないと決めていたセンターですら引き受けてしまうハメになります。これはルビーと、後に加入するMEMちょの歌唱力があまりに残念だったためです。
子役時代からの高い演技力と歌唱力を持ち、自己肯定感が低いながらも頼られると断れない。そんな人間味あふれるかなは、見る人を飽きさせない魅力を持っています。
有馬かなの声優は?女優としても活躍するあの人
有馬かなを演じるのは声優の潘めぐみさん。
ここでは潘めぐみさんのプロフィールや、代表作などをまとめています。
有馬かなの声優:潘めぐみ
潘めぐみさんはアトミックモンキー所属の声優です。
2011年にアニメ「HUNTER×HUNTER」で主人公ゴン=フリークス役に抜てきされてデビュー。100人を超すオーディション参加者の中から、スタッフの満場一致で選ばれたそうです。
潘めぐみさんの代表作にはアニメ「ちはやふる」の花野菫役、「デジモンクロスウォーズ」の洲崎アイル、「俺物語‼︎」の大和凛子、「ハピネスチャージプリキュア!」の白雪ひめ/キュアプリンセスなどがあります。
また女優としても活動されていて、声優デビューより早い2008年に映画「櫻の園」で和田遥/フィーズ役としてデビューしています。
少年少女の高めの声から、悪役のドスの効いた低音まで幅広く演じられる。かなは潘めぐみさんにピッタリの役どころです。
有馬かなはなぜ「重曹ちゃん」と呼ばれるのか?
ファンの間で「重曹ちゃん」と呼ばれている有馬かなですが、きっかけはルビーの言い間違いからでした。
子役時代、映画でアクアと初共演した有馬かなは、そこでアクアの妹であるルビーとも出会います。
そこでルビーは彼女のキャッチコピーだった「10秒で泣ける天才子役」を「重曹を舐める天才子役」とうっかり言い間違える事態に。さらに陽東高校で再会したときにも、同じように言い間違えています。
そこから語呂や響きの良さも相まって、「重曹ちゃん」の愛称が定着していくことに。当初は怒っていた本人も今では自虐ネタの一つとして活用しています。
初めはファンの間だけの非公式の愛称でしたが、段々と公式でも使われるようになったのがおもしろいところです。
有馬かなと星野アクアの関係
有馬かなを巡っては、大きく二人の人物が関係してきます。それが主人公の一人である星野アクアと、同じく役者の黒川あかねです。それぞれとの関係性を追っていきます。
有馬かながアクアに恋をするまで
有馬かなと星野アクアの出会いは子役時代にまでさかのぼります。
当時天才子役として一世を風靡してた有馬かな。そんな彼女が衝撃を受けるほどの演技をした子役がいます。
それが共演者の、当時無名だった星野アクア。
以後かなはアクアをライバル視すると共に、アクアが忘れられない存在になっていきます。
それから10数年間二人が会うことはありませんでしたが、偶然にもアクアとルビーが陽東高校を受験したときに再会。
かなは陽東高校の芸能科にいたのです。
アクアのことがずっと忘れられなかった彼女は、ぐいぐいと彼に詰め寄ります。そしてドラマ「今日あま」(今日は甘口で)に脇役として出演しないかと半ば強引に誘い、OKをもらいます。
そのドラマでの共演をきっかけに、かなは星野アクアに恋をするように。
アクアのことが好きになった彼女は、今まで以上にいろいろな表情を見せるようになっていきます。
しかし基本的にツンデレな彼女は、彼に対してはいつもツンケンした態度を取りがち。学校をサボろうと誘われても、顔はニヤニヤしているのに言葉では「マジさいあく!」と悪態をついたりします。
普段は割と常識人なのですが、アクアが絡むといちいち感情を振り回されていくかな。そんなかなの表情や、揺れ動く乙女心が作品全体の見どころの一つとなっています。
有馬かなが「あーくん」と呼ぶ人物=アクア?
有馬かなが「あーくん」と初めて発言したのは【推しの子】の単行本1巻6話でした。
このときかなは映画「15年の嘘」のインタビューを受け、「天才役者」と褒め称えられた後でつい失言をしてしまいます。
そこでボソッと呟いたのが「あーくんに怒られる」だったのです。
そこから「あーくん」とは誰のことか様々な憶測が飛び交いましたが、単行本10巻108話にてその正体が判明します。
話の中でアクアと下校していたかなは、いつも通り彼を「アクア」と呼んでしまいます。芸能人としてすっかり有名になっていたアクアは、気付いた周りから注目を浴びることに。
慌てたかなが、大騒ぎになるのを抑えるために咄嗟に出した言葉が「あーくん」だったのです。
かなの機転でその場は収まり、以後かなはアクアを「あーくん」と呼ぶようになりました。
「アクア」と呼べば周りに気付かれる。だから「あーくん」と呼ぶ。理由としては十分ですが、かなにとってはまた別の理由もありそうです。
「あーくん」と呼ぶのはかなだけで、そこには特別な感情が込められています。実際「あーくん」と呼ぶときのかなはとても嬉しそうな表情。からかうように何度も呼んでいます。
2.有馬かなと黒川あかねの関係
黒川あかねは劇団「ララライ」の若きエースである天才役者。
あかねは周りを圧倒するほどの演技力の持ち主ですが、彼女が芸能界を目指したきっかけとなったのが有馬かなの存在です。
かなは憧れの人であり、仕事上のライバルでもある
あかねは同じ年で天才子役と称されるかなに憧れてオーディションを受けますが、そこで出会った彼女に辛辣な態度を取られて険悪な雰囲気に終わります。
さらにそれからも役者としての仕事を片っ端からかなに奪われていったため、今では彼女を強烈にライバル視しています。
一方のかなもあかねを「本物の天才」としてライバル視。
演技に関しても有馬かなは自分よりも周りを引き立たせる「適応型」、対するあかねは役に入り込む「没入型」と対照的です。
しかし今はライバル視しているとはいえ、元々はかなが憧れの人だったあかね。
かなと共演した2.5次元舞台「東京ブレイド」であかねは、アクアのおかげで自分らしい輝く演技に目覚めた彼女を見て、ただの一ファンになってしまいます。
かなは本当は誰よりも「自分を見て!」という顔をしているときが一番輝いているのです。
あかねはそんなかなが大好き。
「かなちゃん!かなちゃん!有馬かな!」とドキドキする様は、根っからのかなのファンであることがよく伝わってきます。
恋愛においてもライバル同士
そんな二人は恋愛に関してもライバル同士。
恋愛リアリティショーでの共演で親密になったアクアとあかねを見て、動揺を隠せない有馬かな。アクアに対してわざと冷たい態度を取ったり、毒づいたりしては自己嫌悪に陥ります。
あかねも彼女とアクアの関係が気になるところ。
一人の男子(アクア)を巡って、お互いがお互いの一挙一動にやきもきする展開を見せます。
有馬かなの名言集
有馬かなは可愛いルックスに加えて、多くの名言を生み出しています。
ここではそんな彼女の名言をいくつかご紹介します。
「何の気無しな独り言が人を殺すの」
恋愛リアリティショー「今ガチ」に出演した黒川あかね。彼女は何とか功績を残そうと必死になるあまり、不慮の事故を起こしてしまいます。
事故をきっかけにSNSではあかねに対するバッシングが強まり、ついには炎上。そのことを知ったルビーと有馬かながやりとりする際の、彼女のセリフです。
表現の自由と正義の名の下、毎日の様に誰かが過剰なリンチに遭ってる。それを可能にしているのは、SNSが有名人への悪口を可視化しているからだと考えるかな。
子役時代から芸能界に身を置いてきた彼女のセリフだけに、含蓄のある言葉です。
このスケコマシ三太夫が
恋愛リアリティショーでの共演をきっかけに付き合うことになった、あかねとアクア。
当然おもしろくない有馬かなは、話しかけてきたアクアを「うるさい気安く話しかけないで」と冷たく突き放します。続いて放ったのが上記のセリフ。
ちなみに「スケコマシ」とは「女性をたらしこむ人」、「三太夫」とは「華族や金持ちの家で、家事や会計を任されていた男性の通称」のこと。
アクアは新生B小町の世話係的なところがあるので、それを踏まえての言い回しのようです。
なかなかシブい言葉を選ぶあたりが、彼女の語彙力の豊富さを物語っています。
誰か私を見て
「今ガチ」のプロデューサーのコネでJIF(ジャパンアイドルフェス)に参加できることになった新生B小町。
たくさんの観客がルビーやMEMちょのイメージカラーのペンライトを振る中で、有馬かなのカラー(白)は0でした。
目の前にはたくさんの観客がいるのに、誰も今の自分を見ていない。見ているのは天才子役としての有馬かなだけ。
残酷な現実を目の当たりにして、一人劣等感と自己嫌悪の海に沈んでいく彼女の心の叫びを表したセリフです。
アンタの推しの子になってやる
JIFのステージで光り輝くルビーと、元からのファンに応援されるMEMちょ。そんな二人を見ながら、誰にも見てもらえない有馬かなの心は冷えきっていきます。
そこで彼女を一気に明るい世界へ引き戻したのがアクアです。
彼は観客席から彼女のイメージカラーである白も含めた、メンバー全員分のペンライトを振り回します。
自分の色を見つけた有馬かなは自身の心の闇を払い、怒涛の如くアイドルとして覚醒するのです。
「誰か」ではなく「アクア」に私を見てほしい。アクアに自分だけを見させてやる。その決意がキラキラと輝く瞳からも伺える、まさに名言中の名言です。
有馬かなについて まとめ
マンガ【推しの子】の「重曹ちゃん」こと、有馬かなについてご紹介しました。
元・天才子役として名を馳せた後、長く不遇の時代を送ってきた彼女。
「誰も自分のことを見ていない」という強烈なコンプレックスを抱きながらも、仕事に関しては誰よりも熱心で芯の強い一面を持っています。
口が悪くて捻くれものの彼女ですが、押しに弱く頼られると断れないというギャップもまたファンの心をくすぐるところ。
今後アクアとは結ばれるのか、アイドルとしての活動がどうなっていくのか展開が気になります。
彼女がどんな成長を見せてくれるか、期待・大!です。