ドラマや映画で感動する演技をよく目にしますが、「演劇」を題材にした作品で見せてくれるのは、その感動を届けてくれる役者の物語です。

プロの役者から演劇部まで、演劇に青春や人生を捧げる人間たちの生き様はとても輝きを放ちつつも、その裏には途方もない努力や挫折があるのです。
今回は夢や目標に向かう役者たちの葛藤や喜びを描いた、
とても深くて面白い演劇漫画を9作品
厳選して紹介します!
マチネとソワレ
「マチネとソワレ」がすごく面白い!
演劇漫画!
さすがの大須賀めぐみ先生!
久しぶりに単行本買いたいやつ!#マチネとソワレ pic.twitter.com/iZwVuZ9Zm3— 長谷川慎也 (@_HASESHIN_) March 13, 2018
主人公がトイレでお札を使っておしりを拭いている、という衝撃的なシーンからスタートするこの作品は、2023年5月現在も月刊少年サンデーにて大人気連載中です!
少年が夢に向かってひたむきに頑張る話かと思いきや、そこにあるのは偉大過ぎる家族という壁。
それでもまだ頑張ろうと思ったら今度は信じられないことが!
1話から読者を引き込む怒涛の展開と、そのストーリーにさらに深みを持たせる画力もあってとてもおすすめの作品です。

「演じる」ことの真髄とその執念がこの作品では描かれています。
マチネとソワレあらすじ
立派な役者になりたい、そう思い努力し続けた三ツ谷誠はやっとの思いで大役をつかみ取るも、周囲の目はどうしても死んでしまった誠の兄で天才役者だった三ツ谷御幸ばかりを見てくる。
どんなに頑張っても見てもらえない誠はそれでも兄を越えたいと思うも、その時突如死んだはずの兄が誠のするはずだった役に抜擢!?誠が来てしまった別の世界では死んでいたのは誠の方だった。
兄が生きている、その事実を前に誠が進む道は・・・。

演じるとは何か、求められるものと自分が表現したいものとの違いに揺れ、自由を奪われる主人公の描き方が圧巻です。
推しの子
推しの子3巻まで買ったぞ!!
ちなみにジャンプ+で最新刊まで無料で読んだので追いついてるぜ!!
だからみんなもジャンプ+ダウンロードして推しの子読もうな!!!(宣伝) pic.twitter.com/jWXNeY3A0o— 碧るく (@Aoiruku_69) May 5, 2023
2023年4月よりTVアニメが放送開始!さらに放送前には90分もある第1話が劇場で先行上映され、とても話題となりました。
原作は「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」の赤坂アサ。推しの子では横槍メンゴとタッグを組んでいます。

斬新な設定と、目に星を宿した魅力的なキャラクター!
キラキラかと思いきや復讐劇というストーリーに引き込まれること間違いなしです!
復讐のために主人公が身を置く場所が演劇の世界なので、他の役者の思いや演技、そして舞台の様子などがしっかり描かれていて、役者の世界の裏側まで見ることが出来ます。
推しの子あらすじ
研修医の時に受け持っていた患者が推していたアイドル・星野アイを患者の死後に推すようになった産婦人科医のゴロー。
するとアイが妊婦として自分の元へ!?
アイドルを続けるための極秘出産の願いを叶えるため全力で協力するゴローだったが、アイのファンである男に殺されてしまう。
そして次に目覚めた時、なんとゴローはアイの子どもとしてこの世に生まれ落ちていた!
累-かさね-
累10巻買った!どうなるんだこれ…どうなるんだ……
そして表紙も本当に美しい。大きいサイズの複製画とかで販売してほしい pic.twitter.com/E6mznHghEu— 花田陵 (@owsshanada) December 22, 2016
2013年~2018年までイブニングで連載されていた作品で、2018年には実写映画が公開されました。
外見至上主義、ルッキズムに重きを置いたスタートのため、最初に出て来る累は絶対に醜いと思わせるための極端な容姿をしています。
そこに現れた魔法の口紅。
その口紅によって運命を変える累ですが、そこにあるのは他人の人生も変えるという事実。
演劇、憎悪、恨み、復讐など女たちのどす黒い人生とその先にまつ累の運命から目が離せません。
累-かさね-あらすじ
淵累は亡くなった母で伝説の女優・淵透世とは似ても似つかない醜い容姿のせいで周りから虐げられていた。
そんな時、母の遺品にあった口紅に特殊な力があることを知る。
キスをしたら顔が入れ替わる、その力を使い他人と顔を入れ換えた累は、大女優の血を引く圧巻の演技力で輝く世界を知るも、同時にあることも知ってしまう・・・。
アクタージュ act-age
推しの子観るとアクタージュを思い出す
めちゃ好きな漫画だった😢 pic.twitter.com/XplaG6IvXf— くくし (@sorawotobitai4) May 1, 2023

この作品は未完の名作と言える作品です。
週刊少年ジャンプで2018年から2020年まで掲載され、コミックスも12巻まで出版されましたが、原作者のマツキタツヤが逮捕されてしまい、作画担当の宇佐崎しろと編集部の話し合いにより連載終了。
発売を控えていた13巻以降は発売が中止となり、既刊分も無期限の出荷停止、電子版の配信もストップしたため今から読んでみたい人にはまず読む方法を探すところから難しいですが、次世代のジャンプの看板を背負うことも期待されていた人気作であり、連載再開を望む声が多くあります。
被害者がいる事案で有罪判決も下されたため簡単にはいきませんが、それでもいつか続きを・・・、と期待してしまう作品です。
推しの子がアニメ化されたことで連載再開の声はさらに多くなっています。
アクタージュ act-ageあらすじ
役者を目指すもオーディションに落ちてしまった女子高生夜凪 景。
しかし選行員の1人であった映画監督の黒山 墨字との出会いがきっかけとなり、景は黒山が率いる劇団で役者をめざし成長していく。
文豪アクト
青春の傍観者が高校演劇と出会う「文豪アクト」1巻帯で曽田正人が激励 https://t.co/g9OX5tCvF2 pic.twitter.com/mgLiy47Ewn
— コミックナタリー (@comic_natalie) August 21, 2016
2016年~2017年まで月刊コミックゼノンに掲載され、コミックスは全2巻で完結済みの真崎福太郎の作品です。
まだ回収されていない伏線もあり、打ち切られてしまったという噂もありますがそれでも物語と世界自体はしっかりとまとめられていて、とても面白いです。
この作品の見どころは、同じ高校内で演劇部が2つあること。

元々は1つだった演劇部がどうして2つになったのかは、ぜひ作品を読んで知ってください。
文豪アクトあらすじ
新入部員獲得のため昼休みは生徒たちが出払う教室の中、八熊太平は1人教室で物語を書いていた。
老け顔で常に何かを書いていることから文豪と噂され、高校2年生かも怪しまれている太平は青春も諦めていたが、獣のような美少女・翔子と出会ったことで演劇の世界へと引き込まれていくことに!?
BEASTARS
『BEASTARS(22)(完)』読んだ。草食と肉食動物の獣人達が共生する世界を舞台にしたアニマルサスペンス。捕食者と被捕食者が共生する世界観とその中での異種族恋愛というテーマに決着をつけて完結。唯一無二の個性を持った面白い作品でした。番外編はまだ描いていくようなのでそちらも楽しみ。オススメ pic.twitter.com/C0Is6J0ahn
— さつま (@satsuma0122) January 11, 2021
2016年から2020年まで週刊少年チャンピオンに掲載された完結済みの作品で、キャラクターたちが動物の世界ですが、そこに見えるのはヒューマンドラマです。
全員動物、というところに新しさと面白さを感じられます。
肉食獣と草食獣、動物だからこそあるその違いが確執を生んでいますが、これは人間にも当てはまることであるため、とても深く考えさせられます。
主人公が所属している部活が演劇部であることから演劇要素も多くありとても面白い作品です。
BEASTARSあらすじ
アルパカのテムが食い殺された。テムと同じ演劇部に所属するハイイロオオカミのレゴシは、あまり話をしないくせに口を開けば意味深な発言をしていたことから犯人だと疑われてしまう。
疑いは晴れるも肉食獣と草食獣の間には確執が生まれ・・・。
CUE
【CUE(キュー)/村上かつら】故障でハンドボール部を挫折した少年が、ひょんなことから演劇と出会った。中学最後の一年を「演じる」ことに決めた健太の青春が、いま動き始める――http://t.co/dWXvgN0el0 pic.twitter.com/acVBKx6PDJ
— TSUTAYA.com eBOOKs (@T_com_eBOOKs) November 19, 2013

スポーツ少年が新たな舞台へ!
思春期を迎えたこどものリアルが何の脚色もなく描かれていて、いい意味で漫画らしくないところがこの作品の魅力です。
そしてもう1つの見どころが、途中で作品の視点が変わる部分!
中学生主人公から、とある劇団に舞台が変わるのです。
そこもまたリアル。

小説を読んでいるような深さを感じられる漫画で、とても味がありおすすめです。
CUEあらすじ
全治1年の怪我を負ってしまい、引退試合に間に合わないため事実上の引退を余儀なくされた中学3年の竹田は、部活の新歓デモンストレーションで先に出ていた演劇部の舞台を台無しにしてしまった。
謝りたくて主演だった女子を探すも、校内にその女子の姿はなくて・・・。
ダブル
私は役者漫画が好きなんですけど、こいつ、このダブルってやつ、こいつ面白いのに一生新刊でないの
何故?????出て??お願いだから出て?? pic.twitter.com/lWqrKNrw6M— よる⑱ (@Leventselve16) May 5, 2023
電子書籍配信サイト「コミプレ」で連載中のダブルは、2022年にはWOWOWオリジナルドラマが放送され、2023年には舞台化されました。
漫画の方は配信が滞り気味で、27話は全話より9か月ぶり、28話は6か月ぶりとかなりスローペースですが、その分クオリティが落ちていないので安心して読むことが出来ます。
見どころは作者野田彩子の描く、絵にもストーリーにも共通した繊細で美しい独特な世界観です!

一緒に役者をしているのに実力と役者への思いに差がある2人が同じ方向を向き続けられるのか気になる!
ダブルあらすじ
同じ劇団に所属し、アパートでは隣の部屋に暮らしている宝田 多家良と鴨島 友仁。
ある日多家良だけが芸能事務所にスカウトされ、いきなりドラマに出ることになりますがNGだらけで行き詰ってしまう。
公私ともに支えてくれる友仁のおかげで認められ始めた多家良は自由に楽しく演技ができればよかったという気持ちのまま俳優としてどのような道を歩んでいくのか。
君の大声を聞いたことがない
地味OLが舞台に魅せられ劇団員に、マンガ「君の大声を聞いたことがない」https://t.co/XwksZ39UBz pic.twitter.com/NqicNa6Zfo
— ステージナタリー (@stage_natalie) December 27, 2018
30代、第2の人生が幕を開ける!
2017年から2021年までビッグコミックオリジナルで連載された作品でコミックスは全3巻。
作画や登場キャラの年齢、そして物語の進み方全てがエッセイを読んでいるようでとても優しく目から流れ込んできます。

新しい自分を見つけられるかもしれないと思える、そんな作品です。
君の大声を聞いたことがないあらすじ
30代になるのに誕生日を祝ってくれるのは家族だけ。
彼氏はおろか友達もいない冴えないOLの高橋かすみは、会社の清掃員の男性から無理やり舞台のチケットを売りつけられた。
周りからはカモにされたと笑われるかすみだったが、その舞台を見に行ったことでかすみの中にある思いが芽生えて・・・。
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