数ある漫画ジャンルの中でも、昨今特に人気なのがダークファンタジー。
特徴的なのは、読者を絶望させる悲劇的な展開や残酷な描写、妖怪やクリーチャーなどのアンチヒーロー的なキャラの登場。

ネガティブ要素が多いのに、年齢性別問わずダークファンタジーの魅力になぜか引き込まれてしまう・・・
この記事では完結済みの作品を中心に、選りすぐりのおすすめダークファンタジー漫画を紹介していきます!
おすすめのダークファンタジー漫画!〜完結編〜
「クレイモア」
クレイモア
— なみのり (@Naminori_ocean) March 16, 2023
友達からおすすめされて知った
ダークな世界線に加えて、異形のものになった元戦士たちのデザインが神がかっているぅ…
感覚としてはベルセルクの女主人公ってかんじ? pic.twitter.com/8cquqiifUe
- 「ベルセルク」ファンにもおすすめ!
- クレイモアたちの戦う姿が美しい
- 出てくる敵キャラのビジュアルが芸術的
- 全27巻完結
残酷な運命を背負い孤独な戦いを続けるクレアは、伝説的人気を博すダークファンタジー漫画「ベルセルク」の主人公・ガッツの姿と重なります。
同ジャンルの漫画として、「ベルセルク」における孤独と運命の戦いに魅せられている方には是非おすすめしたい作品です。
また、クレイモアに出てくるメインキャラのほとんどが女性。
孤独で逞しく、そして最強の彼女たちの戦う姿は美しさそのもの。
登場する敵キャラも醜い妖魔だけではなく、「覚醒者」と呼ばれる強敵たちのビジュアルはかなりの芸術点の高さ。

クレイモアたちの哀しみや孤独、美しさに何度も涙が・・・
あらすじ
人間を捕食する「妖魔」を倒すために生み出された半人半妖の女戦士、クレイモア。
クレイモアである主人公・クレアが、少年・ラキとともに過酷な宿命を背負いながらも己の信念や目的のために戦いの旅を続けるバトル漫画。
「亜人」
亜人読み終わった!!!
— 冷 麦@H.B.A. (@XHiyamugitarn) March 8, 2023
一巻と映画(実写)は既に見たことあって、寄生獣オタクの自分はハマるだろうなと思いつつも、それからなかなか機会がなかったけど、つい最近続きを旅行先で読んで、これを機に一気読み pic.twitter.com/gk7sKLfmmN
- 2017年に佐藤健主演で実写映画化した話題作
- 「死なない」という最強のメリット&デメリット
- 特殊能力ではなく知識・経験・個性で挑む勝負
- 全17巻完結
2017年に佐藤健主演で実写映画化を果たした人気作品。
主人公の圭は「決して死ぬことはない」という、バトル漫画において最強の能力を持ちます。
が、問題なのは敵もまた同じく亜人であり「決して死なない」ということ・・・。
圭はサイコパスと思われるほど利己的で合理的なため、他者を犠牲にしても常に最善策を考えピンチを乗り越える。
それに対し、天敵となる男・佐藤はアメリカの軍隊で培われた強靭な肉体と経験を持つ。
亜人は不死身以外に何か特殊能力を持っているわけではないが、キャラクターが持つ性格や経験の活かし方で展開されるバトルは非常に秀逸です。

不死身相手にどう戦いに帰着をつけるのか?
ラストまで先読み不可能な展開に目が離せません!
あらすじ
主人公・永井圭は交通事故に遭い轢死するがすぐに生き返り、死ぬことがない新生物「亜人」だと判明する。
亜人は非道な実験の被験者として政府に囚われる運命にあるため、圭は幼馴染の海斗と共に政府から逃走を図る。
そんな中、「帽子」と呼ばれる謎の男・佐藤が圭に近付こうと試みるが・・・
「ファイアパンチ」
ファイアパンチ
— Trash Panda (not) official (@TrashPanda1011) July 25, 2021
映画好きは全員読んでください。
何がどうとか言うとつまんなくなるので言いません。
けど確実に気に入ります。 pic.twitter.com/d5JkvBJ9HC
- 「チェンソーマン」作者、藤本タツキ先生の初連載作品
- 少年漫画の枠を越えるタブーの数々
- 本作も「映画」が重要なキーワード
- 全8巻完結
「チェンソーマン」の作者・藤本タツキ先生の初連載作品。
滅びない肉体に消えない炎を纏う、そうと聞くと一見カッコイイのですが、しっかり燃焼される痛みを常に感じているという残酷すぎる設定の主人公・アグニ。
また、人肉を食う、兄妹の禁断愛、奴隷描写など、少年漫画においてはなかなかハードな内容が描かれており、軽い気持ちで読み始めるとギョっとすることも多いでしょう。
藤本タツキ先生といえば映画の要素を漫画に織り交ぜることで知られていますが、
「ファイアパンチ」でもアグニの行方をドキュメンタリーとして撮り続けるトガタという人物がいます。
トガタいわく「人は死んだら映画館に行く」とのこと。
この残酷物語において、その言葉が意味するところに是非注目して読んで頂きたいです!

読了後に感じる感動は、まるで映画を1本見終わったような気分に・・・
あらすじ
肉体の再生能力を持つ主人公アグニと妹ルナは、自らの肉を村人に食料として分け与えていた。
しかし、ドマが率いる軍隊に人肉食を見咎められ、村は住民ごと燃え尽きるまで消えない炎に覆いつくされてしまう。
能力のせいで燃焼と再生の苦しみを繰り返すアグニと妹だが、妹は力尽き死亡する。
8年後、顔の炎の除去に成功したアグニは、燃え続ける炎による身体の燃焼に苦しみつつ、妹を奪ったドマへの復讐を目指して旅に出る。
「サマータイムレンダ」
やっと読んだ小池はどハマりしすぎて一気に読み切ってしまった
— 小池美由 (@m_koikesan) March 16, 2023
IQ2なので何度も読んでやっと理解してハッ!てなるの楽しすぎ
巻末の記録とかすごい刺さる
とりあえず今から出会う人全員の影を踏みます。#サマータイムレンダ pic.twitter.com/5dcfIdEb5r
- アニメ化も果たした人気作品
- ホラー×謎解き×タイムリープ
- 青春模様が切ない
- 全13巻完結
「少年ジャンプ+」にて連載され、2022年にアニメ化もされた人気作品。
自分と同一の姿をした「影」と呼ばれる存在に出会うと死ぬ(殺される)、というドッペルゲンガーを題材にしたホラー×サスペンス。
この物語のもう一つの特徴は、主人公の網代慎平が「影」に殺害されると時間が巻戻るというタイムリープ要素。
このタイムリープを繰り返すことで「影」の正体にも近づいていくのですが、一体誰が本体で誰が影なのか?という読者も欺く展開に思わず「え?!」と声が出てしまいます。

夏の離島で男女が繰り広げる、切ない青春ドラマも見どころの一つです!
あらすじ
『「影」を見た者は死ぬ』──
網代慎平は事故で亡くなった幼馴染・小舟潮の葬儀に参列するために2年ぶりに故郷の日都ヶ島に戻る。
しかし潮の死には不可解な点があり、他殺の可能性が浮上する。
その背後に見え隠れするのは、日都ヶ島に昔から伝わる「影」の存在だった・・・。
「今際の国のアリス」
最近ネトフリの実写ドラマ見て、改めて読んだ今際の国のアリス
— 🍌RiKiTo🍌 (@877BANANAshower) November 20, 2021
デスゲーム系色々読んできたけど、ダントツで1番おすすめする作品かもしれない
黒幕〜だとか、心理戦だとかデスゲームに大事な締め方とか全部最高だった…
デスゲーム好きは絶対に読みましょう pic.twitter.com/qLxHV4wx5I
- NETFLIXにて実写ドラマ化
- 頭脳戦×デスゲーム
- 主人公の心情の成長模様に涙
- 全18巻完結
2020年にNETFLIXにて実写ドラマ化もされており、漫画が完結した今も尚、大きな人気を博しています。
理不尽にデスゲームに参加させられる、という内容の漫画は沢山ありますが「今際の国のアリス」には「心理・肉体・頭脳・バランス」とデスゲームがジャンル分けされて登場します。
ゲームごとのルールや設定が非常に面白く、ジャンルごとに異なった興奮を味わうことができます。
当初は無気力だった主人公のアリスは、心理型のゲームで持ち前の観察力と洞察力を生かし、ゲームをクリアしていくことで気力や自信を培っていく。
そんなアリスの「生死」を通して成長していく過程は、現代社会を生きる我々に「生きていること」や「生かされていること」について改めて考える機会を与えてくれます。

異次元の「今際の国」の正体とは一体なんなのだろう・・・
あらすじ
無気力に日々を生きていたアリス(有栖良平)は、ある日友人2人と異次元の東京(今際の国)へと迷い込む。
そこで次から次へと理不尽なゲームを突きつけられた彼らは、生きるか死ぬかの戦いを強いられる。
極限状態を乗り越えて成長していく少年たちのサバイバルドラマ。
「食糧人類-Starving Anonymous-」
今日は食糧人類です〜
— あさぎちゃん🐰@みくすろいど (@asagi_mixloid) March 13, 2023
絵がうまいからめちゃくちゃリアルだしグロい😢😢
でもただグロいだけじゃなくて話が作り込まれてるから読んでてとってもおもしろいです😳😳
今続編も連載されててめっちゃいいとこなのでぜひ読んでみてください〜#あさぎの漫画生活 pic.twitter.com/Qr8gimZRvm
- 食物連鎖が崩壊した世界
- 食欲を無くすグロテスクな描写
- セカンドシーズンも大好評
- 全7巻完結
食物連鎖の頂点に位置していた人類が、異星の巨大生物の到来により「喰われる側」になってしまった世界。
家畜化した人間が繁殖させられたり解体・捕食される描写は非常にグロテスク・・・。
普段当たり前に家畜の肉を食している自分自身に疑問すら抱いてしまいます。
そんな世紀末の中、平凡な高校生である伊江が特殊な能力を持つ仲間と共に、人類滅亡を賭けた戦いに挑みます。
数・力・知能、全てにおいて人類を圧倒する巨大生物に対してどのような反撃が可能なのか?
ラストまで予測不可能な展開に終始ハラハラです!

セカンドシーズンにあたる「食糧人類Re: -Starving Re:velation-」も好評連載中!
あらすじ
ある日、高校生の伊江とカズは帰宅中のバスの中で催眠ガスを撒かれ何者かに拉致されてしまう。
目が覚め辿り着いた先で伊江が目の当たりにしたのは、肥え太った人間と、それを解体する職員だった・・・。
人類生存を賭けた“食物連鎖”パニック!
「タコピーの原罪」
『タコピーの原罪』が
— タイザン5 (@taizan_5) December 12, 2022
宝島社「このマンガがすごい!2023」
オトコ編第3位をいただきました。
関わっていただいた皆様、お読みいただいた皆様本当にありがとうございます…!
週刊少年ジャンプで『一ノ瀬家の大罪』も連載中です。
こちらもよろしくお願いいたします…!https://t.co/uMaRFmjEib pic.twitter.com/xNc6E3o7PM
- 「悪夢版ドラえもん」という評価
- ある意味、耐え難いタコピーの優しさ
- 『少年ジャンプ+』史上初となる300万閲覧
- 全2巻完結
しずかちゃんを悲惨な家庭環境やイジメから救うため、「ハッピー道具」で問題解決を試みる異星人のタコピー。
しかし何かと根本的に重要な部分を理解できていないタコピーは、結果的にしずかちゃんを含む少年少女たちを「良くない」方向に誘ってしまう・・・。
異次元の道具を使って窮地を救う!が、結局は絶望の連鎖となるその様子は「悪夢版ドラえもん」と評されるほど。
人の「悪意」を理解していないタコピーの優しさが犯す罪に、「これ以上はもうやめてくれ!」と読者の心をえぐります。
そしてその「罪」とは一体なんなのか・・・?

最終話は『少年ジャンプ+』史上初となる300万閲覧を達成した異彩の話題作!
あらすじ
地球にハッピーを広めるため降り立ったハッピー星人・タコピー。
少女・しずかに窮地を救われたタコピーは、悲惨な環境下に置かれたしずかを救い出すため奔走する。
ただ少女の笑顔を取り戻したかったタコピーが犯す罪とは・・・
おすすめのダークファンタジー漫画!〜未完結編〜

ここからは現在連載中のおすすめダークファンタジー漫画を紹介!
「シャドーハウス」
おすすめ漫画『シャドーハウス』
— タマシイ ユレオ@漫画レビュー (@yureo_manga) March 16, 2023
人の姿をしているが真っ黒なシルエットの顔が無い一族「シャドー」が、人間の姿をした「生き人形」を従えて貴族の真似事をする「ファンタジー×ミステリー・サスペンス」作品。表現と雰囲気が独特で良く練られた世界観が面白い漫画です!!https://t.co/Ne5Wupn1Wr pic.twitter.com/6jS0Y4ZC2d
- エミリコとケイトの絆に癒される
- ほのぼの系かと思いきやミステリアスな展開に・・・
- 2021年にアニメ化
累計発行部数200万超えの大人気ゴシックミステリー。
冷静で思慮深いケイトと、対照的に元気で友好的なエミリコ。
物語の始めはそんな二人が主従関係を越え、大切に想い合う日常の様子にとても癒されます。
しかし、「シャドー」と「生き人形」という謎の多い存在についての詳細が明らかになるにつれ、次第に不穏な空気が増していき・・・。
日常のドタバタ劇からじわじわとミステリアスなストーリーを展開させ、先の読めない展開に読者を飽きさせません。

2021年にはアニメ化も!
アニメの11〜13話は、作者・ソウマトウ先生が初期に考案した原作には無いオリジナルストーリーとのこと。
あらすじ
顔のないシャドー家の人間は、成人になるとそれぞれの顔と生き人形を持つ習わしがあった。
そんな生き人形のエミリコと、主であるケイト・シャドーの日常を描いたファンタジー作品。
「血と灰の女王」
「血と灰の女王」新刊読みました。富士山が噴火した世界。火山灰をかぶると人は吸血鬼になる。富士山の噴火は吸血鬼の王決める合図。親友を殺された主人公は、もう誰も死なせないために、ある吸血鬼の女と共に歩む道を選ぶ。ダークヒーロー的な感じですかね。#1人マンガ部部長 pic.twitter.com/b6LOMgduvv
— katsuyuki konishi (@KCONIQ) December 31, 2021
- 殺傷描写の生々しさ
- 敵の抱える哀しみにも共感
- アンチヒーローなキャラの数々
『マンガワン』にて連載中の異形のヴァンパイアたちが闘争を繰り広げるダークバトル漫画。
争いに巻き込まれヴァンパイアに覚醒してしまった主人公・佐神善は、人一倍心優しく闘争には不向きな反面、特異な能力を持ちその性格からはかけ離れた戦闘能力を発揮する。
激しい戦闘シーンは生々しくグロテスクなため、「閲覧注意のダークホラーバトル」とキャッチコピーが付くほど。
また、元は人間であったヴァンパイアとの戦いの中で、敵の「人間らしさ」や「哀しみ」が見える描写が多く、心が締め付けられることもしばしば・・・。

もう一人の主人公であるドミノや狩野京児など、メインキャラにアンチヒーロ的要素が多いところも魅力的です!
あらすじ
噴火した富士山の火山灰をかぶった一部の人間達が、人智を超越した力を手に入れ闘争型ヴァンパイアとなった。
心優しき少年・佐神善もまた、不本意にもヴァンパイアに覚醒してしまいヴァンパイアの”真祖”であるドミノと共に血で血を洗う殺し合いに巻き込まれていく。
「ヘブンの天秤」
浄土るるさん『ヘブンの天秤』帯にコメントとイラストを寄せさせて頂きました。前作『地獄色』の頃から注目しているのですが、今作は更に拡がりを持っているように思います。 pic.twitter.com/MceGdJCHZw
— 押見修造 (@shuzo_oshimi) December 1, 2022
- 押見修造先生も陶酔した絶望漫画
- 人間と天使の「救済」の違い
- それでも続きが気になってしまう・・・
「惡の華」の作者・押見修造先生も絶賛した「救いと絶望」の問題作。
天使・メロはマニュアル通りに目の前の人間を救済しようと試みるが、怒鳴られたり断られたり、果てには最悪な結果になったりとイマイチ何かが人間と噛み合わない。
そして、失敗してしまった救済の報告をしても何故か天使長には褒められたりと、次第に天使の定める「救済」に対して混乱と疑問を持ち始め・・・。
現代社会に生きる人間の闇はメロが思っているよりずっと複雑で根深い。
読んでいても救済どころか、こちらの心の澱は溜まっていくばかりです。
それなのに、どうしても続きが気になってしまう非常に闇の深い異質な作品となっております。

ハッピーエンドにはウンザリだ!という方には満を持してオススメです。
あらすじ
天使達が神と人間を繋ぐため奔走するヘブン。
天使鑑定で堕天使という結果が出てしまった主人公・メロは、天使長の命により人間を20人救うことに。
メロは天使に戻るべく、希望を胸に人間界に降り立ったたが、そこには「闇」を抱えた迷える人間達がいて・・・
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